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有名人の… ≪施設長 樋口≫

前々回くらいにちょこっと触れた「有名人の不祥事」。なんだか最近「不祥事を起こした芸能人が介護の勉強をしている」との事。以前もなんかそんな事があったような。
巷の声としては
「ナメてる」
「介護の評判が落ちる」
「介護職は罰ゲームじゃない」
「私たちは禊ぎの為に介護をしているわけではない」
と、怒りの声が多いとか。
まぁ、私も福祉職なので理解はできる。ただ、一方で問う、福祉の業界ってそうなの?と。
確かに強い倫理観は必要だ。世間が思っている以上の苦労もある。生半可な気持ちで出来る仕事ではない。でも多くの求人内容はどうだ、「どなたでもOK」という求人多くないか?それなのにやり直しを許さない業界なのか?(まぁ不祥事の程度にもよるだろうが)
私たち福祉の業界で働く職員は、障害を持っている方、認知症の方、子供や高齢者と接する機会が多い。時に体力的にも社会的にも「弱い人」と接するのだ。その時私たちは圧倒的「強者」になり得る。それがどれだけ危ういか福祉の人間ならわかるだろう。有名人の不祥事を遠くから匿名で叩く人間はその時強者であり、言われるがまま耐えている有名人は弱者ではないか。聖人君子であれとは言わないが福祉の世界に足を踏み入れようとしている人を叩き、門前払いするのが福祉業界の姿か?もっと懐深く、大人も子供も利用者も職員も障害の有無や年齢を問わず、関わる全ての人が幸せになれる方法を追求するのが私たち福祉業界なのではないだろうか。
そもそも私たちの仕事はそんなことで価値や評判が下がるような薄っぺらい仕事ではない。
有名人の一人や二人で「評判が悪くなる」「価値が下がる」なんて言っている人の方こそ福祉の仕事を低くみてはいないか?