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言葉を考える ≪施設長 樋口≫

こうやってブログの文章を作っているとき、何回も文章を作り変えたりします。パソコンやスマホでつくったりするわけですが、書いては消し、また書いては消し、

「この方がいいか?」「こっちの方が伝わるか?」

と考えたりします。

「こういう物の言い方をしてはダメだよな」

と文章まるまる消すこともしばしば。こんな不躾な文章でも結構考えながら書いているんです。

パソコンや紙に書いた文章は消せます。その紙を相手に渡してしまったあとでは消せませんが基本的に「やり直し」がききます。音声として発した言葉はそれができません。今自分が持っている感情を言葉にし、誰かに聞かれた時点で二度と消すことはできません。それは、「あなたに言ってない」「そんなつもりはなかった」などの言葉でも消せません。記憶なのですから。

さて、皆さんは「言葉の重さ」を考えたことはありますか?もちろん言葉には質量がないので「重い言葉」「軽い言葉」を想像した時、真っ先に浮かぶのは「言葉の内容」ではなく、「雰囲気」ではないでしょうか。

言いにくい事を一呼吸置き、ゆっくりと言葉を選び相手に伝える雰囲気。

笑いながらさらっと早口で伝える雰囲気。

重さと軽さが想像できると思います。

先の通り言葉には質量がないので重さを測ることはできません。

私が思うに「言葉の重さ」は発した側では決められません。

どんなに重苦しい雰囲気で伝えても、相手の心を打たなければすぐ忘れられます。どれだけ根拠をもって説明しても相手に届かないこともあります。一方で、軽い気持ちで言ったつもりでも相手の心を深くえぐり傷つけることもあります。

音声として相手に発した言葉は必ず天秤に乗ります。「言葉の重さ」を測る天秤です。その反対側には常に相手が乗っていて、相手が重さを測っているのです。

どの言葉が相手にとって重いのか、軽いのか、天秤に乗せるまで、相手の耳に入るまで分かりません。だから言葉、伝え方はよく考えないといけないのです。考える前に言葉が先に出てしまう人は「言葉の重さは相手が決める」と言う事をよく肝に銘じておきましょう。

また、自分の失言を打ち消す術として「味方を増やすために、言い訳を言ってまわる」という方法をとる人がいますが、他人を巻き込むのはやめましょう。

「私なんでも言えちゃうから」と配慮のなさをキャラでごまかそうとしてる人、相手がそのキャラを認めてくれないとデリカシーがないだけの人です。認めてくれてるか確認できます?付き合いの長さが信頼関係の強さだと勝手に思い込んでませんか?

こういう話に「そうだよなぁ」じゃなくて「そんなこと言ったら何も言えなくなるじゃん」と思ってしまう人。

そんなあなたに一番気を付けてほしくて書きました。