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「ちょっと待って」よりタブーな言葉 ≪施設長 樋口≫

めちゃくちゃホットなニュースで湯河原にも熊が出たとか!しかも割と私が住んでいるところから近いんですよ!

ただ、湯河原町の公式LINEによると、出回っている動画を鳥獣専門官が解析したところ、熊ではないとの事。一安心ですね。

……。

まぁでも、このよくわかんない黒いでけぇ生き物はいるってことですね。

なんなのよ、これ。

 

さて、だいぶ前のブログで認知症を患っている高齢者に「ちょっと待って」という言葉はタブーか、という話を書きました。

この「ちょっと待って」はタブーかという話は、身体拘束(スピーチロック:言葉で動けなくすること)ではないかという話から生まれているのですが、まぁ、結論タブーではないんですけど、その話はこちらをご参照ください。過去ブログ 「ちょっと待って」はタブーか

「いやいや絶対言っちゃだめだ、タブーだ」って人はタブーにしておいてもらっても差し支えありません。

で、この「ちょっと待って」という言葉よりも、よりタブーな言葉があります。

「危ない」です。

歩行が不安定な利用者が立ち上がった。「危ないから座っててください」

ユニットやフロアから出ようとしている入居者。「危ないから中にいてください」

1人で車いすに乗ろうとしている利用者。「危ない!」

認知症の人は自分の世界で生きています。その世界では自分は立てるんです。歩けるんです。

認知症の人が一人で動くのは、自分は助けてもらわなくても大丈夫だと思っているからです。つまり、誰にも迷惑をかけないように、一人でやろうとしているのです。

ここで「危ない」と言われるとどうなるか。

椅子から立ち上がった高齢の利用者が、友人たちや知り合いの前で「危ない」と言われる。これはどれほど恥ずかしいことでしょう。

あなたが大勢の職員の前で「危ないからあなたにこの仕事は任せられない」と大きな声で言われたらどうでしょう。自尊心はちっとも傷つきませんか?多少なりとも傷つくでしょう。さらにそれを、遥か年下の若者からタメ口で言われたらどうでしょう。すぐに想像できると思います。

そしてもう一つ。

大声で「危ない!」と言われた人は、驚いたり、振り向いたりします。場合によっては、とっさに動いてしまうかもしれません。

その動きが、かえって転倒につながることもあります。つまり、「危ない」と言ったことで、皮肉にも実際に危険を生んでしまうことがあるんです。これは3年前くらいにもこのブログで書いてます。過去ブログ すぐ危ないって言う

だから「危ない」はタブーでいいと私は考えています。

少なくとも、大声で言う言葉ではありません。

なお、過去にはSNSで食事用のエプロンをお盆の下に挟むのは身体拘束か、みたいな話題もありましたけど、なんでそんな話が生まれるのか樋口にはさっぱりわかりません。それを言い出したらもう施設入所が身体拘束なんよ。

いろいろ書きましたが、

「危ないからやめて」と止められるよりも、

「ありがとう、ここは任せてよ」

と言われる方が、たとえ結果的に任せてもらえていなかったとしても、自尊心は傷つかないと思いませんか?