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AI時代だからこそ、アナログがいい ≪施設長 樋口≫

まず初めに、7月28日に発生した令和8年熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

AIをはじめデジタル化が急速に進む近年、一部の若者の間で「アナログ回帰」が広がっていることをご存じでしょうか。

海外ではレコードの販売数が増加し、日本でもカセットテープが再び注目を集めています。今年7月には富士フイルムからあの懐かしい「写ルンです」の新モデルが発売されましたし、Bluetoothイヤホンが常識の今、有線イヤホンもまだまだ根強い人気があるそうです。

今やAIが絵や漫画を描き、ドラマまで制作する時代になりました。便利になった反面、「人間の役割はどうなるんだろう」と感じた方もいるのではないでしょうか。

実際、私も以前は「AIが絵を描けるようになれば、画家やイラストレーターの価値は下がるのではないか」と思っていました。誰でも簡単に作品を作れるようになれば、人に依頼する機会は減っていくのではないか、と。

でも、それは少し違いました。

動画配信サイトやSNSで流れてくる作品を見ていても、「AIで作成しました」と分かると、どこかガッカリしてしまう自分がいます。「なんだ、AIか」「実際には存在しないものなのか」と感じてしまうのです。(もちろん、AIで作品を生み出すには、高度なプロンプト作成や発想力が必要であることは理解しているつもりです)

以前のブログでも書きましたが、私自身もスマホゲームよりアナログのボードゲームで遊ぶ時間が増えました。(最近では平成初期に流行したバーコードバトラーまで気になっています。厳密にはデジタルなのかもしれませんが。)

アナログの魅力はいろいろあります。充電がいらないこと、サービス終了がないこと、手元に残ること、所有欲が満たされること。

でも、私が一番面白いと感じているのは、「仕組みや裏側に思い馳せること」です。

ボードゲームなら、ルールのメカニズムやゲームバランス、イラストや箱絵のデザイン、作者はどこに面白さのピークを仕掛けたのか。そんなことに思いを巡らせる時間が楽しいのです。

ドラマや映画でも、「どうやって撮ったんだろう」「どんな役作りをしたんだろう」「どこが撮影場所なんだろう」と、作品の裏側を想像することがあります。

レコードも、写ルンですも、カセットテープも、「これってどういう仕組みなんだろう?」と興味を持ったことがある人は多いのではないでしょうか。

子どもの頃、壊れたおもちゃや家電を分解して親に怒られた経験はありませんか。中身が知りたい、どう動いているのか見てみたい。あの頃の純粋な好奇心です。

一方で、AIや現在のデジタル機器はどうでしょう。

多くの方が簡単に、便利に使うことはできます。でも、その仕組みを本当に理解している人はほとんどいません。AIがなぜその答えを出したのか、スマホやパソコンの中で何が起きているのか。私たちは恩恵を受けながらも、その多くを理解できないまま受け入れています。

もしかすると、アナログ回帰が注目されている理由は、単なる懐かしさだけではないのかもしれません。

私は、人は本能的に「理解できるもの」に安心感や面白さを求める生き物なのではないかと思っています。

便利さを追い求めた結果、私たちは理解できない技術に囲まれるようになりました。だからこそ、その対極にある、触れられるもの、仕組みを想像できるもの、人の工夫や苦労が見えるものに、改めて価値を感じ始めているのではないでしょうか。

スマホやパソコン、SNSから離れることをデジタルデトックスなんて言ったりしますが、本当のデジタルデトックスとは、理解できるものに触れる時間を持つことなのかもしれません。

手で触れ、仕組みを想像し、作り手の意図や工夫に思いを巡らせる。

そんな時間が、理解できないデジタルでいっぱいになった頭を少し休ませ、忘れかけていた好奇心を思い出させてくれる。だからこそ、今、アナログが見直されているのではないかと感じています。

AIやデジタル技術は、これからも間違いなく発展していくでしょう。

だからこそ、アナログはなくならない。

便利さではAIに敵わなくても、人が考え、人が作り、人が理解し、そして思いを馳せられるものの価値は、これまで以上に高まっていくような気がしています。

 

 

ちなみにボードゲームでスゴロクやオセロ、将棋みたいなのを想像する方、こんなのもあります。

「ザ・ネゴシエーター」

凶悪犯を説得し、人質を解放させるゲーム

 

「ウッドクラフト」

職人を雇い木材を加工して依頼の品を作るゲーム。

 

「ディスカバー」

無人島サバイバル。

 

アナログもまだまだ奥が深いかも知れませんよ。